性表現に関してのみリベラルになる人々

という文章をどこかで見たのですが、どこで見たのか忘れてしまいました。
表現規制への反対に躍起になっている人々を、見れば見るほど白けていくっていうか。
個人的にはどちらかというと、今は規制に賛成寄りの心情です。石原や橋元を支持している訳では全くないんですけどね。ここ数年の創作物の有り方は、あまりにも無軌道すぎないかと思いますよ。自由にしすぎて売れ線に走る以外の選択肢を認められず、却って自由を失っている、そんな感じ。五年前と比べても極端になったなーと思いますよ。一時の快楽だけを追求し、その時々でただ消費される商品に過ぎなくなった作品ばかり量産しておいて、表現の自由を声高に訴える資格があるのかと思う。
性表現以外においても規制されていると思うんですけどね。現在の商業作品において、性犯罪以外の差別や犯罪を肯定される内容のものがどれだけありますか。窃盗や殺人が正面から肯定されている作品はないと思うんですけど。ナチスユダヤ人虐殺やアメリカの黒人差別が肯定される作品は、ある所にはあるかもしれませんが少なくとも大っぴらに目に入ってくる事はないです。嫌韓流がベストセラーになる日本は確かに自由な国ですね。
そもそも表現の自由が何故強く守られるべきであるかというと、政治的言論を保障し国民の政治への関与を自由にするためのものであった筈です。性表現規制に反対する人々の中で、政治的言論を不自由にする最たるものである菊のタブーについて、真摯に批判している人がどれだけいるんでしょう。