中絶した方がいいと思う

放射能の胎児に対する影響について語られ、妊娠中の母親の避難をと求める声を聞きましたが。
本当に生まれてくる子供のためを思うならば中絶するのが一番だと思います。
もっと早い段階で避難していたとしても、たとえレントゲンより低い数値の放射能だったとしても、既に事故が起こってしまった以上その事実を忘れる事はできないでしょう。
勿論平時であっても障害児が生まれる可能性はあります。特に昨今は、発達障害という新たな区分ができてしまいましたから、体や知能だけの問題ではありません。身体健康で学業成績も十分だった子が社会に出て初めて発達障害者としてつまはじきにされる事態も多いです。一見健常児でも安心はできませんよ。
放射能を浴びていない母親から生まれてきたとしても、心身ともに健康で順風満帆な人生を送る子は少ないと思います。でもこういう事があった場合、きっとそこに原因を求めてしまう。
本当の理由は放射能のせいかどうか分からなくとも、子供の障害をあの時母体が放射能を浴びたせいだと後悔し続ける事にはならないでしょうか。
分かっていたのにどうして生んだのと、子供から責められる時が来るかもしれません。生きる事が幸せとは限りませんよ。生まれてこない方が幸せだったと悩む人なんていくらでもいます。
セレブなら別でしょう。大江健三郎氏の息子さんは障害があると聞きます。障害を覚悟で出産するならば、子供を一生支えられて自分の死後も遺産を残せるくらいの経済力がなければならないと思います。そしてそんな人ならそもそも地震以前に日本を捨てて海外に住んでいるんじゃないでしょうか。
障害覚悟で出産していいのはそれだけの資力がある親か、福祉が十分な国に住んでいるか。そうでないならば中絶するのがその子のためであると思います。
乙武さんが前向きに生きられるのは、彼が裕福な家に生まれたからという理由を抜きには語れないと思います。ヘレン・ケラーも富豪の娘でした。
障害児でも、親の経済力に関わらず幸せに生きられる社会をと、それが理想ではありますが。北欧諸国では障碍者の就業状況も整えられていると話に聞きます。日本もそんな社会にしようと、叫ぶのは簡単です。しかしこれからの日本がそうなれる可能性は現実問題とてつもなく低いと思います。