金持ちと駱駝と針の穴

原発事故に関して思ったのは、人は人知の及ばない問題に関しては必至で抵抗して危険を避けようとするけれど、法整備や個々の心掛け次第で克服できる事に関しては、仕方がないと諦めてしまう傾向があるようだなと思いました。前者は津波しかり放射能しかり、後者は戦争しかり貧困しかり。多分、日本に限った事でもないんじゃないかなと思います。フランスのブルカ禁止法とか、凄く残念です。
こう言っては何ですが、ある意味面白いと思いました。誰か心理学者が研究とかしてくれないでしょうか。
放射能が問題なのは確かですが、デモをした所で福島原発の事故が収まる訳ではないですし、全ての原発を即座に廃炉に出来る訳ではないです。一方煙草の害は喫煙者がやめさえすればすぐさまゼロに出来る。子供が危ないと言いながら、すぐそこで路上喫煙して副流煙を垂れ流しているのは放置するのって不思議。公道は幼児や妊婦だって通るのに、子供の健康大事の人達はどうして無関心なんでしょう。
喫煙に抗議の電話やメールをした事もあったけれど、なかなか聞き入れてはもらえなかったなぁ。それでも昔よりは改善したとは思いますが。
事故が起きてから反原発運動が盛り上がったのも多分、同じ理由なのでしょう。未然に対策しておいた方がよかった筈なのですが、その頃は言っても無駄だと思う人が多かった。言ってもきいてもらえないから仕方がないと。人は抗っても無駄な困難に対しては抵抗するけれど、ちょっとの努力で何とかなる問題に対しては無関心。他人を説得するよりも自然を屈服させる方が簡単だと思っている人が多いようです。それにより蒙る不利益が嫌なのか、単に面倒くさいからなのか。
金持ちが天国に至るのは駱駝が針の穴を通るより難しいという言葉はつくづく真理だと思いました(誤訳という説もあるらしいですが、それでも凄くよく分かる言葉)。