光市母子殺害事件について

結論から言えば、死刑判決確定に賛同する事は出来ません。とは言え決まってしまったものはどうしようもないし、弁護士でもない私が言ってどうなるものでもない。死刑反対派が脱原発派と重なっている事も考えると死刑反対と大声で叫ぶ気にもなりません。
やはり最初の判決を固持すべきだったと思います。遺族になじられてもマスコミのバッシングを受けてでもです。それが裁判官という仕事だと思います。誰にでも出来る事ではないと思います。その冷徹さを必要とされる仕事だから、裁判官は高い給料を貰っているのでしょう。
私も最初の判決に納得がいっている訳ではありません。しかしこの事件においてはそれを貫くべきでした。罪刑法定主義に基づき妥当だと判断したのならば。少なくともこの事件においては事実をよく検証した結果判決が変わったのではなく遺族の抗議やマスコミの糾弾に屈したようにしか見えませんから、それは大いに問題だと思います。刑罰は罪の重さに応じて考えるべきであり、遺族の態度や世論によって左右されるべきではないと思うのですよ。被害者に遺族がいるか天涯孤独かによって刑の重さが変わるような事はあってはならないと思います。冷酷なようですが、遺族はあくまで第三者なのではないでしょうか。
そしてあの橋下徹の台頭のきっかけになった事件だというのがまた…。日本社会の総アマチュア化ともいうべきものを感じさせます。