チェルノブイリ…

チェルノブイリ原発事故の当時私はまだほんの子供でしたが、結構覚えています。いや、幼い頃の事だからこそ、明確な恐怖だけが今も心に残っているのかもしれない。
周辺地域は漠然と、一瞬で滅びてしまったようなイメージを持っていた。そんな訳がないんだけど。生き残った人はみんな速やかに逃げて、周りの支援で何とか暮らしていくんだろうくらいにしか考えていませんでした。
数年前、ウクライナ及びベラルーシ出身の人達と出会いました。今は彼女達も日本を去ったのかな。特に親しくなった訳ではないですが、地域全体に対する怖いイメージは減ったかもしれない。綺麗な民族衣装を見せてもらったり、豊かな穀倉地帯である事を教えてもらったりしました。草の根の交流は大事です、きっと。海外在住の日本人の方々は、日本に対する誤解を解く努力をして欲しいと思います。
最近ネットで調べて今でもチェルノブイリの現地に暮らしている人がいる事を知りました。実際その立場になってみれば、生まれ育った土地を離れて生きていく事の難しさがよく分かります。移住に伴うコストを払えなければ、汚れた土地でも暮らしていく他はない。経済的事情ってやつは、厳しいですね…。
結局当時の私は周辺住民の事を案じていたとは全く言えない。日本に放射性物質の雨が降る恐怖に怯えていた。
だから今現在、アメリカでドイツで韓国でフィリピンで、世界の各地で。人々が自分達の所に放射能が飛んでくる恐怖に怯えるのは仕方がない事なのかもしれない。アメリカまで飛んでくる程放射性物質が怖いなら、より危険な場所にいる日本人避難民を大々的に受け入れようという意見は持ち上がらないんですか?放射能汚染された土人には来て欲しくないと?……冷酷ですね。誰だって自分の身が可愛い。だけど頭に来るものは来ます。
幼児じゃないのなら。日本の被災者にもっと目を向けて欲しいものです。ガイガーカウンターヨウ素剤を買いあさるそのお金を、飢えや凍えに苦しむ被災者に送ろうとは思えませんか。