光市事件について(死刑制度)

それからこの事件について思うのは、死刑制度そのものの是非はまた別の問題なのではないかと。勿論死刑制度そのものに反対する立場であれば自ずとこの件の死刑についても反対となる訳ですが。一方で死刑制度そのものには賛成しつつこの件には死刑適用が相応しくないとする考え方もあっていいのではないかと思います。死刑制度そのものは必要悪として残すけれど、その適用は本当に限定された場面に限るべきという考えももっと多くていいと思う。死刑反対かすぐ死刑を叫ぶかのどちらかしかないのではなーと。極端から極端に振れる日本社会らしくもあるのかもしれませんが。
例えば2001年の大阪池田小の事件や2008年の秋葉原殺傷事件などは凶器を準備した上で故意に大勢を殺害し、なおかつ目撃者が多数いて彼の犯行である事に疑いがない訳です。そういういくつかの本当に限定された場合にのみ死刑は適用すべきという考えもある筈です。(勿論それらの件においても死刑反対という立場はある。)
死刑反対を前面に出すと、多分世論の理解は得られないのだろうなと思います。世論がどうあれ正しい事は正しくあるべきではありますが。