継子苛め物語としてのシンデレラ

実写映画版のシンデレラが公開されて、見ていませんがアニメ版以上に「女は容姿が良ければそれで良し」が強調されているらしい。それは残念ですねー。どうせなら「美人だから」ではなく、ヒロインの内面を見て惚れた展開にすればよかったのにね。(でも、アニメと違って女優が演じる実写映画では継姉をそんなにブスにもできないと思うんですけれど。本当にそうなんだろうか。)
よくフェミ寄りの人達は「配偶者を亡くした時に残された方が女だと再婚が非難されるが男だと再婚は歓迎される」と言っているのを見ますが、シンデレラのように童話では妻を亡くした男性が再婚して娘が継母に苛められるってお約束ですし、男性の再婚なら必ずしも歓迎される訳でもないと思うのですが。
子持ちの男が再婚すると子供を不幸にしかねないから安易に再婚するのはよくないよ!という論点から見た『シンデレラ』だってありだと思うんです。
男女どっちだろうが、配偶者が他の相手との間に作った子供というだけで嫌悪感を抱くのは生き物の本能として仕方ないような気もする。男性の再婚だって無条件に歓迎される事じゃないと思います。
シンデレラという作品は色んな論点があって、それ故にエヴァ―・アフターのようなリメイクも作られてきた訳ですが、異性愛至上主義やルッキズムのような批判だけでなく、評価すべき点だって沢山あると思うんですよね。個人的には、恋愛・結婚でめでたしという展開には別に違和感は覚えない。それも自分の意思で選んだ人生じゃないのかっていう。
アナ雪支持者によく見られた「恋愛至上主義異性愛至上主義はとにかく無条件でよくないもの、否定されるべきもの」という考え方には個人的に納得がいかない。